gomaiのブログ

いま「日進月歩」変化している未知の国ミャンマー、その現場で新ミャンマー発展物語を随時にUP

引越しの季節

3月は引越しの季節です。


今年、日本では人手が足らず
お客さんを辞退する引越し会社が続出、
引越し難民まで発生しているようだ。


ミャンマーで、3回の引っ越しを経験した筆者は
最近、以前より安くて快適なところに引っ越した。(笑)


いままで日本、中国、インド、ミャンマーで
6回以上の部屋探しや引越しを経験した筆者は
振り返し思えば、国毎にかなり事情が違うことを気づいた。


以前ミャンマー人友人の部屋探しと引越しを手伝ったことがきっかけに
日本の賃貸住宅事情の理不尽さを体験した。
先進国の日本はいろんな面で成熟し過ぎ、それにムラ社会特有の村掟で
日本で部屋を借りることや、引越しをすることは海外よりしんどい。


まず、家賃については、とにかく日本の大家さんは
商売をしている癖に、リスクを一つも取らない。
礼金、敷金、火災保険、鍵交換代、保証人代行料金などなど
圧倒的に借り方が不利な現状です。
海外と比べたら、自分に有利なことばかり要求する
図々しいとしか言えない。おもてなしなんか微塵もない。


次に、電気・ガス・水道・インターネットなどのライフライン周りでは
引越し元での料金精算、解約手続きや
引越し先での契約、口座振替手続きなどは
全部入居者自ら、各業者ごとにしなければならない、
ホントに面倒くさい。
とくにインターネット接続工事は
大抵一二週間を待たないと使えないんです。
ヘタにしたら、工事の立ち会いで会社を休まなければならない。


日本と比べたら、中国とインドでの引越しはホントに楽です。
とくに便利なのは賃貸部屋に家具や家電を揃うことです。
カバン一つで契約の日に入居できる。その日にインターネットを使える。


また、電気・ガス・水道などのインフラ周りについては
基本的に大家さんが業者と契約するので入居者とは一切関係がない。
引越しの料金精算は業者ごとではなく、大家さんと一回精算すれば済むです。
非常に単純で手間がかからない。


6年前上海を離れる日の料金精算は、
びっくりするほど簡単で、いまでも鮮明に覚えている。
その日の朝、1時間くらいで荷物を2つのトランクに片付けると、
大家さんが来て、10分足らずに
電気・ガス・水道の料金を全部精算した。


当時電気料金の精算は、メーターの液晶パネルに
表示されていた当月の表示値から先月の表示値を単純に引いて
得た結果を単価と掛け算して、精算できた。
しかも、ちゃんと単価の違う「平常」と「深夜」を分けて精算した。


後、ガスと水道の精算は、もっと簡単だった。
メーターの液晶パネルに表示されていた残金を
大家さんから貰っただけで終わった。


これは当時上海のガス、水道メーターは、
自動開閉栓機能を持つプリペイド型のディジタルメーターで
利用者はメーターに送金すれば
その金がなくなるまで使える仕組みだったからです。


ちなみに、メーターへの送金方法は
日本のSuicaのようなICカードをメーターに差し込めば
カードにある金は瞬時にメーターに移され、メーターの残金に加算される。
5桁までの金額を入れられるから、恐らく5年分くらいの金が入れられる。
それに、残金額は常に液晶パネル上に表示されているので
何時でも確認でき、毎月の利用明細書もいらなくなる。


3年以上の滞在期間中、日本のような
毎月送付されてくる明細書や、支払い用紙、
納入通知書などの郵便物を見たことはなかった。


日本なら、インフラ業者はお客さん引越しの度に
精算依頼の電話対応や、現場検針、
口座振替手続きなどの業務に追われ
引越し先の業者もいろんな手続きをやり直す。


全国で、毎年膨大数の引越しを考えたら、
入居者や業者、銀行などは莫大な手間とコストがかかっているはず。


今思えば、6年前上海のメーターは
業者らにとっては、日本のような
「電話対応業務」、「現場検針、開閉栓業務」、
「口座振替手続き業務」、「明細書や納入通知書の印刷、配達業務」、
「未納料金の督促、使用逃げ処理業務」
それに上記全ての業務に必要な「業務システム」の構築や
「日常運用維持管理」などなどの業務は、全ー部必要がない。


当然、銀行やコンビニへの業務委託も必要はないし、
支払情報交換用の業務システムも必要はない。
ホントにシンプルで効率の高い仕組みだった。


一方、インターネット接続も手続きも同じです。
現在引越しの度に工事をする日本の仕組みは
どのぐらい労力を無駄にしているかなぁ?
中国ではインターネットは住宅の標準装備で
使うなら、IDとパスワードをもらって
毎月スマホから送金すればずっと使える仕組みです。


いまの日本では、部屋探しや引越しに関しては
接客丁寧以外に、自慢できるものは一つもない。
大事なライフライン事業の効率さ、便利さは中国に大きく遅れている。


携帯電話なら、インチキ料金コースだけ発達している。
ミャンマーのようにいろんな特典やお得なコースを絶えずに出していることや
利用者は一分間もかからず、電話の操作で購入できる仕組みは
日本より遥かにサービスの質が高い。


正直に言いますと、日本の携帯業界のような
金目当ての質の高い冷たいサービスは、
いくら丁寧に接客しても、受け側はキモイとインチキしか感じ取れない。


話が戻りますと
今後少子高齢化の進行に連れ、いろんな分野では
従来のサービス重視から、効率重視に見直すべきだと思います。
何故なら、このままでは人力的にも、コスト的にも無理になるからです。
最近水道事業民営化騒ぎは、まさにその典型的な例です。


とくに人件費の高い日本では、目視検針や手作業の開閉栓、
銀行、コンビニ名依存の料金徴収などの現状を改善しない限り
民営化にしても、料金が高くなるだけで、いずれ破産になるよ。


最近日本の電力会社もスマートメーターも導入し始めたが
残念ですが、現段階では目視検針から自動検針に変わっただけのようだ。
上記のいろんな業務はそのままです。


ちなみに、6年前既に各種メーターのディジタル化をした中国のインフラ業者は
更なる効率化、便利化を図って、
いまIOT技術を新しいメーター開発に取り込んでいるらしい。


かれらは、ライフラインを公衆電話のように、
「金を入れたら、使える。金が切れたら、回線もきる。
金が余ったら、お釣りが出る」っての、他人の手を一切貸さずに、
入居者自身で全部こなせる目標を目指しているようだ。


最近一部の地域では、既にスマホから
メーターへの送金ができるようになっているらしい
あと、スマホ操作で余ったカネを返金できれば、目標達成ですよね。


当然日本でも技術的に中国以上できるだと思いますが、
しかし、サービス質の低下につながるうるさい声を想定したら
同じようなことは、なかなかできそうもないかなあ。


また、IOT技術の基本である端末の接続料金は
アメリカ、中国より5倍、10倍も高い日本の現状を見たら
規模の小さい水道業者にとって無理かな。


最後の余話
いま、筆者がヤンゴンで毎月払っている電気代は
殆ど1万Kyatsを超えないなのに、
毎月電力会社の支払窓口に行くタクシー代は
電気代の4割、4000Kyatsも掛かる。
しかも暑い日や、雨の日に行くのもしんどいです。


「日本は自動振替」ですよ。窓口のオバサンに自慢話をしたら
「人間もできるよ」と言われた(笑)
いま、1回約10ヶ月分を渡して払ってもらっている。
当然、お礼をしているんですが。タクシーよりずっと安い。
楽でいいね、日本では考えられないことです。(笑)